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IK MULTIMEDIA「Mic Room」をMAで使ってみた


先日、愛用のオーディオプラグインエフェクト IK MULTIMEDIA T-RackSをアップグレードした際に、全部入りのT-RackS 5 MAXにしたので、かなりの数のエフェクトが増えました。魅力的なエフェクトがたくさん入ってるのですが、まったくノーマークだったものもチラホラと(笑)その最たるものが、今回ご紹介するMic Roomです。

メーカーオフィシャルの紹介ムービー

上掲のムービーを見てもらえれば一目瞭然ですが、一言で言うと、古今の代表的なマイクのサウンドをシミュレートできるエフェクトです。その数、実に20機種!ダイナミックマイクにリボンマイク、コンデンサーマイクに真空管マイク…世界的定番モデルからちょっとマニアックなもの、入手困難なヴィンテージものなど、実に多彩です。実機価格で換算したら下手すると1000万近く行くんじゃ…(笑)使い方としては、画面左の「SOURCE」で実際に使ったマイクを選択し(ない場合はテキトーに)、右側の「TARGET」でシミュレートしたいマイクを選ぶというのが基本なんですが、コレをMAで使えないか…と考えたワケです。

弊サービス「おまかせMA」は、基本的にナレーションなどの別録り音声もお客様の方で録ったものを入稿していただいてるのですが、やはり使用されているマイクはガンマイクやピンマイクがほとんどだと思われます。好みの問題もありますが、僕はナレーションに関して言うと、やはりノイマン U87の音が一番慣れているし、処理もしやすいんです。なので、そういう音にに近づけようとEQなどで補正するのですが、これが結構大変で(^^;; そこでこのMic Roomの登場というワケです!さすがにガンマイクやピンマイクなどの選択肢はないのですが、同傾向の音だと思う機種を選択し、いろいろなマイクをシミュレートしてみたら、これが結構使えそうなんですよ!とても似てるかはともかく、僕が各マイクに持っている印象がよく再現されていると思います。

とは言え、なんでもかんでもU87にすれば良いってワケでもなくて、その時々で一番しっくり来る組み合わせを探る感じです。クライアントさんがどんなマイクで録ったかも分からないですし(^^;; 直近の案件では、「SOURCE」にシュアー SM58(ダイナミックマイク)、「TARGET」にブラウナー VM1(真空管マイク)の組み合わせ(上図)がしっくり来ました。この後段に、さらにEQやコンプを挿して音を作り込んでいきます。選択できるマイク・モデルには他にも僕が実機で愛用してるGROOVE TUBES Model 1Bなんかもあって、実機とどれくらい似てるのか気になるところです(笑)

今回のMic Roomは結構前にリリースされたものと記憶してますが、最近のレコーディング機器業界では、この手の実機シミュレート系の機材が増えてきていて、専用マイクやマイクプリとソフトウェアがセットになってるものも出てきてます。専用ハードを使うことによって、より再現精度を上げようという狙いでしょう。実機のシミュレートと言うと、どうしても「似てるかどうか」が良し悪しの判断基準になりがちですが(僕も思っちゃいましたw)、「何に、どう使うか」を考えたほうがクリエイティブだと思います。その基準で見ると、このMic Roomは十分に「MAに使える」製品だと思います。

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